ドラマーの音作りに非常に大切なヘッドの選択。各社各タイプがそれぞれのキャラクターを持ち、さまざまなヘッドを試してみることで実に色々なサウンドがひとつのスネアから作れます。基本的に同じタイプのものでもメーカーを変えるだけでその印象はかなり変わります。
今回の特集のために、あらためて多くの種類を試してみたことで、非常に幅広く使用できるものとそれぞれの用途に応じての使い分けが必要なものとの違いを実感することになりました。
日頃レコーディングスタジオなどで相当にシビアなチューニングを要求される現場にいるものとしては、当然ながら幅広いチューニングに対応して音量も充分にあり、なおかつ反応が良いものが一番です。この点で実際にはREMOのコーテッドアンバサダー(114BA)の使用率が圧倒的に高くなります。また反応の良さを重視するとエンペラー系の2PLYタイプはレコーディングでは当然あまり使用されず、ライブなどの耐久性が重視される場面で多用されることになります。
ここ数年の傾向として、より簡単な音作りの出来るヘッドに人気があります。ただこれらについては、音質や音量のバランスなどの個性を充分理解して使用する場合にはとても重宝なものですが、比較的チューニングが簡単なことでそのヘッドの持つ独特のサウンドのみに偏りがちになり、楽器自体の持つ特性を活かしきれなくなったり、本来のヘッドの鳴り方や基本的なチューニングの方法を見失ってしまう可能性もあるので注意が必要です。
この点については次回にGATEWAYがおすすめするスネアの音作りの特集でさらに詳しくとりあげます。ぜひみなさんの気持ちよいスネアの音作りにお役立てください。 |