ボルトワッシャーの種類とサウンドの変化について

チューニングボルトのワッシャーは、主にフープの損傷を防ぐ効果がありますが、種類によってサウンドにも大きく影響を与える意外なパーツです。あまりサウンド面の変化を求めない場合は必要最低限の交換・補充をお奨めします。

●メタルワッシャー
昔からのスタンダードなものでヴィンテージ楽器にも多く見られるタイプです。耐久性が最も高く価格も安いうえ、メタルフープの金属的な倍音を最もナチュラルに活かせるのが特徴です。ただし、ワッシャーとフープとの長年の摩擦でフープにも負担がかかってしまい、何十年も経つとフープにワッシャーの型の窪みが発生する事もあります。

●ナイロンワッシャー
柔かい素材で、耐久性はあまり高くありませんが、サウンドも比較的ナチュラルで、フープの損傷等を起こしにくいのが特徴です。メタルワッシャーと比べると金属的な倍音がやや抑えられて少しタイトな響きになります。消耗してくると変形したりちぎれてしまう事が起こりやすいのでこまめにチェックが必要です。


●皮製ワッシャー
耐久性が高く、フープの損傷も起こりにくい事と、サウンドに与える影響が最も大きいのが特徴です。フープの倍音がほぼミュートされたタイトな鳴りで、フープからの金属音を極力避けたい場合や、音量を抑えたい場合に効果的です。