DW / DW8000

DW8000シリーズは、鉄板をそのままアンダープレートに加工したようなパワフルなルックスと、見た目の重厚さを良い意味であっさりと裏切るとても魅力的でスムーズなアクションが 魅力です。
人気が高い9000シリーズと定番の5000DELTAシリーズの間を取ったような万能さと、5000オリジナルシリーズにも迫る繊細さを同時に両立させた絶妙なアクションは、当店でもDW-5000DELTA3を差し置いてオールジャンルに対応できる新定番ペダルとして自信を持って太鼓判を押せる逸品です。

惜しくも廃盤となってしまいましたが、今回は、“8000→10000に改名してもいいんじゃないか?”との呼び声も高い、DW8000ペダルの実力を検証致します!!

 


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気になる構造


☆重量/約2kg
※dw9000は同じく約2kg dw5000DELTAは約1.5kg

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 カムの形状 ★★★★★

カム部分は、チェーンドライブと別売りのナイロンストラップの両方に対応する9000とほぼ同形状のアジャスタブルカムが採用されています。付属のHEXレンチを使って 、ワンタッチでターボからアクセラレーターまでのカム形状を無段階に調節できる他、チェーンリンク部分もワンタッチで調整できるので、踏み込みの幅も手軽に可変できます。

※カムの調節とチェーンリンクの調節次第で、実際にはナイロンドライブのような偏心カム状態まで再現できるのがミソなんですよ。

チェーン式といっても、5000シリーズのようなスプロケットタイプではないので踏み込みが軽く、どちらかと言えば感触はストラップ系に近い印象です。
カムの動きは、シャフトの動きから全く独立している9000のフローティングローターではなく、5000と同じくシャフトの動きと連動したアクションになります。シャフトの遠心力がカムの動きに関わるかどうかが踏み込みのダイレクトな感触やパワー感を生み出しているのかも知れませんね。
 

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 ビーターハブ ★★★

9000のようにカム一体型ではなく独立型の5000シリーズのものが使用されています。 ビーターのポジションはどちらもほぼ同じで、シャフトからの距離は約20mmです。

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 ヒンジ ★★★★

ブラック塗装のDELTA BALL-BEARING HINGE

かっこええ〜〜!!

 アクション

最重要ポイント!!

 

9000のスムーズアクションに5000のダイレクトな踏み込みの感触が加わって・・・と言うべきか、5000のダイレクト感をさらにスムーズに・・・と言うべきか、見た目だけでなくアクション面でも『9000と5000のハイブリッド!!』という表現がピッタリ当てはまります。

ベースプレートも9000と同じサイズなので、安定感も抜群です。ウッドやプラスティック系の重めのビーターを使う場合も“頭がフラフラする感覚”が全くありません。
もう一つ、8000のアクションの魅力的な部分が、『繊細さ』です。
5000DELTAや9000はパワフルさを重視する反面、ピアニシモのような繊細なタッチに対する反応がやや鈍くなる傾向がありますが、8000はこの点もナチュラルに反応してくれるのが特徴です。

比較

5000+9000=8000??

カム自体がシャフトから独立して動くというフローティングローター機構を持った最高機種DW9000は、それまでの常識を覆す非常にセンセーショナルなデビューと共に、5000DELTAシリーズを愛用してきたDWユーザーの心を掴んで“あっ!!”という間に流行しました。しかし反面では、その全くストレスのないスムーズ過ぎるとも言えるアクションが、逆に5000DELTAシリーズが持っていたはずの 打面をヒットした時のダイレクトな感触を犠牲にしているという面もあります。
この8000は、そんなオートマチック車のような9000とマニュアル車のような5000の長所を見事にブレンドした、JAZZ〜HARD ROCKまでオールラウンドにこなせるペダルとして申し分のない逸品です。